こんにちは。ナチュラルワイン教室で講師を務めている遠矢です。

「ナチュラルワイン教室」は、2023年4月に京都・東京の2会場でスタートしました。

ほぼ月イチペース×4回、毎回90分のテイスティングを交えた講座で、ナチュラルワインの基礎知識をお伝えしています。

今回は「ナチュラルワイン教室」が始まった経緯と目指していることについて改めてご紹介します。

▲ワインラヴァ―からプロフェッショナルまで約20名ほどで開催しています

私は2022年まで8年間ほど営業職についており、日々の訪問営業や、数か月に一度開催する試飲会などで、飲食店様や酒販店様にディオニーのナチュラルワインを紹介する仕事をしていました。

ワインは産地・品種・生産年・生産者など、様々な要素が味わいを構成していて、特にナチュラルワインはそれらが複雑に影響しあっています。

化学肥料や農薬を使用しない畑は、その場所の土壌や環境の個性がより表れますし、人為的な介入をできるだけ避けたワイン造りは、造り手の考えと自然な発酵と熟成によって独自の味わいを生み出します。

そのことを営業訪問やたくさんの人が行き交う試飲会で十分にお伝えすることはとても難しく、いつももどかしく感じていました。

またナチュラルワインの個性的なスタイルや味わいは、とても印象的でおもしろいのですが、お店で提供する際や、購入したものを飲もうとしたときに、思いもよらない香りや味わいに出会い、どう扱っていいか困ってしまうというお話も伺っていました。

それらに対応するには、どんな造り手がどのように造っているのかといった知識と、なぜその香りや味わいが生まれたのかを考えることが必要です。

それらの積み重ねによって、ナチュラルワインをよりいい状態で、おいしく楽しむことができるようになります。

そこで、営業職を離れたことを期に、ナチュラルワインについての理解を深めていく場として「ナチュラルワイン教室」を立ち上げることになったのです。

インポーターの特性を活かし、実際の産地や造り手を訪問し学んできたことと、何度も試飲を重ねてきた経験をもとに、私たちが考えるナチュラルワインとはどういったものなのかをお話ししています。

▲生産者との食事の時間も貴重な情報交換の場です

参加者の皆さんが、現地の映像や造り手の言葉をヒントに、ナチュラルワインのブドウ栽培やワイン醸造で行われていることを読み解き、その結果生まれる味わいの理由を考えるきっかけになればと思っています。

▲ビオディナミの神髄を語るパトリック・メイエ
(フランス アルザス ドメーヌ・ジュリアン・メイエ)

現時点でナチュラルワインの定義は明確に定まっているとは言えず、わかりやすく明確な解説が求められています。

しかし、

「オーガニックのブドウを原料とするから」

「天然酵母で発酵させるから」

「酸化防止剤を添加していないから」

といったことは、それぞれ重要なことですが、その手段をもって定義しようとすると、「ワインそのものが何を表現しようとしているのか」、言い換えれば「なぜナチュラルワインでなければいけないのか」が、置き去りになってしまいます。

型に嵌めて、わかりやすくしようとすることこそが、ナチュラルワインの持つ本質的な豊かさを歪めてしまうかもしれません。

ナチュラルであろうがなかろうが、所詮は嗜好品。おいしく楽しめればそれでいい。というのもわかります。

ただ、ワインに興味があるならば、造り手のことやワインのことを知ることで、間違いなくさらにおいしく楽しくなります。

そして、ナチュラルワインにはそのポテンシャルが強く備わっています。

だからこそ、ナチュラルワインはおもしろいと思ってくれる人を少しでも増やし、私たちと一緒に学んでいくことで理解を深め、長く続く食文化のひとつとして繋いでいきたいと思っています。

2025年、「ナチュラルワイン教室」は1月から初開催の名古屋会場を皮切りに、4月からは大阪・京都・東京でも開催予定です。

それ以外にも、テーマを絞って深掘りする「ナチュラルワインlab.」も企画しています。

開催日程など詳細はECサイト「タベルとミンナヴィレッジ」内でお知らせしています。

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また、公式LINEアカウントからのお問い合わせも可能です。

ご参加をお待ちしています!

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